細菌やウィルスが原因のアトピー 黄色ブドウ球菌とコリネバクテリウムが引き起こすアトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚湿疹は、アレルゲンが体内に侵入し、アレルギーが発症することで引き起こされていると言われています。

しかし、アレルギーだけでなく、実は細菌やウィルスによってアトピー性皮膚炎が引き起こされているという事がわかりました。

こちらでは、細菌やウィルスが原因のアトピー 黄色ブドウ球菌とコリネバクテリウムが引き起こすアトピー性皮膚炎という情報を紹介します。

細菌やウィルスで引き起こされるアトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎は、アレルギーによって引き起こされている病気というのが常識です。しかし、アレルギーが原因というよりも、細菌やウィルスによってアトピー性皮膚炎が発症しているのではないか？という研究結果が発表されました。

研究ではマウスの遺伝子組み換え技術を使って人のアトピー性皮膚炎と同じ症状を持つマウスの作成。そして、このマウスの皮膚の表面を詳しく調べたところ、アトピー性皮膚炎が悪化するに従い、黄色ブドウ球菌、コリネバクテリウムという二つの細菌の異常繁殖することがわかったのです。

もともと、この黄色ブドウ球菌とコリネバクテリウムは、アトピー性皮膚炎を発症している方の皮膚上で繁殖していることはわかっていました。しかし、今回の研究発表で注目するべきはその順番です。

遺伝子組み換えマウスは、６週間目にアトピー性皮膚炎を発症するようにプログラムされています。しかし、黄色ブドウ球菌は４週間目に異常繁殖、つまり、アトピー性皮膚炎を発症する前に、黄色ブドウ球菌が異常繁殖しているのです。

そして、黄色ブドウ球菌によって炎症を起こした皮膚上でコリネバクテリウムが異常繁殖。この際マウスの体内では、コリネバクテリウムに対して抗体が作られています。

この抗体は対象を体が排除するための免疫機能の１つで、異常に反応してしまうとアレルギーを引き起こすもの。そのため、コリネバクテリウムに対してアレルギーを発症し痒みが発生してより一層アトピー性皮膚炎が酷くなってしまいます。

アレルギーから細菌感染が引き起こされていると思われていたアトピー性皮膚炎でしたが、今回の研究発表のように、細菌感染からアトピー性皮膚炎が引き起こされているという事もあるのです。

そのため、アトピー性皮膚炎の治療のためには、消毒が重要になってきます。特に、免疫力を落として皮膚の治りをよくするステロイド治療薬は、細菌感染への抵抗力が無くなってしまうもの。ステロイドを塗る前に殺菌しなければ、どんどん細菌が繁殖することになってしまいます。

ですので、ステロイドを塗る際には、しっかり患部を洗って、消毒をした後に塗るようにしましょう。

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