卵アレルギー予防　アトピー発症した生後6か月の赤ちゃんに鶏卵摂取で卵アレルギーを予防

　

赤ちゃんの頃の食物アレルギーは、食べないことが予防になると言われていました。しかし、日本アレルギー学会は16日、アトピーを発症した赤ちゃんの場合、少量の卵を摂取することが卵アレルギーの予防になるという事を発表しました。

こちらでは、卵アレルギー予防　アトピー発症した生後6か月の赤ちゃんに鶏卵摂取で卵アレルギーを予防という情報を紹介します。

食べないことが予防から小量摂取で予防へ

食物アレルギーは、消化器官が未発達な赤ちゃんの頃、特定のタンパク質を摂取した際、そのタンパク質に対して免疫が暴走してしまう事で発症します。多いものは卵、牛乳、小麦などのアレルギーですね。

食物アレルギーを発症してしまうと、そのアレルゲンを摂取した際に免疫機能が暴走し、肌湿疹、下痢、酷い症状の場合、呼吸困難などのアレルギー症状を引き起こします。

そのため、従来の赤ちゃんの食物アレルギー予防では、特定の食べ物を食べない「食物除去」が重要とされてきました。確かに、アレルギーになるような食べ物を食べなければアレルギー発症を防げますので、効果的です。

しかし、今回のアレルギー学会の発表では、アトピーの赤ちゃんの場合、逆にアレルゲンになり得る鶏卵を少量接種することで、後の卵アレルギーを予防することがきるという真逆の事。いったいどういうことなのでしょうか？

アトピーの赤ちゃん 鶏卵摂取で卵アレルギーを予防

間違えてはいけないのは、今回発表された卵アレルギーの予防法の対象者は、「アトピー性皮膚炎を発症した赤ちゃん」です。普通の健康な赤ちゃんは対象ではなく、アレルギー体質で後々卵アレルギーも発症しかねないという懸念される赤ちゃんが対象です。

発表では、生後6か月過ぎた後から徐々に茹でた卵を食べさせていくと、将来の卵アレルギー発症が防げるとのこと。早くから徐々に鶏卵に慣れさせていくことで、アレルギーの発症を防ぐことができるそう。

しかし、生卵ではアレルギーを発症させる原因になるほか、すでに卵アレルギーを発症していた場合は危険なので医師と相談の上とのことです。

以前行われていたアトピーの赤ちゃんの卵アレルギー研究では、卵を少量ずつ食べさせていたグループでは８％がアレルギー発症、そうでないグループでは３８％がアレルギー発症し、比較すると８０％も卵アレルギーを防ぐことができています。

ちなみに、海外ではピーナッツアレルギーでも改善効果が認められており、様々な食物アレルギーを防ぐことができるのでは？と研究に期待がかかっています。

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