金属アレルギーとアトピー　金属アレルギーでアトピーが酷くなる

金属アレルギー　アトピーピアス、ネックレス、指輪、腕時計などをつけた場所が痒くなったことはありませんか？もしかしたらそれは金属アレルギーかもしれません。

金属アレルギーとは、接触した金属に対してアレルギー反応を起こす接触性アレルギー皮膚炎。アレルギーを引き起こすアレルゲンは金属そのもと思われがちですが、厳密には金属と汗や唾液が結合してできたタンパク質が本当のアレルゲンです。

金属アレルギーを我慢して、アレルゲンであるアクセサリーを使用し続けていると、アレルギー反応が強まって鍵も握れなくなってしまう恐れもあります。

こちらでは、金属アレルギーとアトピーについて紹介していきます。お気に入りのアクセサリーが何でできているかちゃんと調べておきましょう。

金属アレルギーの症状

金属アレルギーの症状はアレルゲンである金属に触れたところにかゆみや炎症を引き起こします。特に皮膚に炎症が起きて真皮がむき出しになっている所に金属が触れると痒みが増し、痛みに変わることもあります。そのため、真皮と直接触れるピアスはアレルギーが酷くなることもあるので注意が必要です。

また、アレルゲンは触れた場所だけでなく、金属と汗が結合してできたタンパク質を皮膚から吸収してしまいます。アレルゲンは体中をめぐった後、最終的に汗として排出される際に手のひらや足裏などで炎症を引き起こします。

このようにアレルゲンに触れた場所だけではなく、全身にアトピー症状が現れるものが金属アレルギーです。金属に触れた瞬間だけではなく、時間を置いた後に炎症が起きることもあるので、よくアトピーの炎症はよく観察しておきましょう。

金属アレルギーを引き起こしやすい金属の種類

金属アレルギーを引き起こしやすい金属は、ニッケル、コバルト、クロムの3種類。これら3種類の金属は、アクセサリーや文房具などにも使われている身近な金属。日常的にアクセサリー使用している場合、アレルギー反応を起こしていても気づかずに使用してしまうため、アトピーの炎症が酷くなることもあります。

また、それ3種類の金属以外にもアルミニウム、スズ、鉄、白金（プラチナ）、パラジウム、マンガン、インジウム、イリジウム、銀、カリウム、亜鉛、金、銀、銅、水銀と、様々な金属がアレルゲンとなりえます。

よく高価な金、銀、白金（プラチナ）は形が形が変わりにくく溶け出さないためアレルギーになりにくいと言われている。しかしアレルギー体質な方は微量なアレルゲンでもアレルギー反応を起こしてしまうため、日常的にアクセサリを使用している方は注意が必要です。

金属アレルギーを引き起こす金属製品

特に金属アレルギーを引き起こしやすいとされるニッケル、コバルト、クロムは、使う頻度の高い製品に使われている。触れる機会が多いからこそ、アレルゲンを日常的に吸収し続けているため、いつも使っているものこそ気をつけなければならない。

ニッケルが含まれている製品

眼鏡、ヘアピン、ピアス、ブラジャー、化粧品、ネックレス、ベルト、腕時計、指輪、文具、調理器具、お金
一番身近にある金属アレルギーがニッケルアレルギーです。特に装飾品に多く使われるほか、お金や文具にも使われるため、避けるのが困難。しっかり対策をしておきましょう。

コバルトが含まれている製品

ピアス、化粧品、ネックレス、指輪、腕時計、入れ歯
ニッケルに次いで多いのがコバルトアレルギーです。コバルトアレルギーはニッケルアレルギーの方が併発することが多い金属アレルギーです。

クロムが含まれている製品

腕時計（皮のバンド）、革靴、皮バッグ、ヘッドフォン、革ジャン
クロムアレルギーは金属製品というよりも革製品が原因で引き起こされている。というのも皮をなめし皮にする処理の際にクロムが使われているからだ。よく金属アレルギーだからアクセサリーのチェーンを皮ひもに変える方も居るが、皮にも金属アレルギーがあるので気をつけよう。

食べ物で金属アレルギー

意外かもしれないが、金属アレルギーは食べ物でもアレルギー反応を起こす。チョコレート、ナッツ、ココア、海藻、ビール、黒故障などの食べ物には金属と同じ成分が含まれており、食べ過ぎるとアレルギーを引き起こす恐れがある。

また、消化器官が育っていない幼児にピーナッツを食べさせると、体内に吸収される際に分解されず、異物としてアレルギー反応を引き起こすことは有名。これが原因で金属アレルギーも引き起こしかねないので注意しましょう。

体内に吸収された金属アレルゲンは、汗として排出する際に皮膚が炎症する。そのため、足の裏や手のひら、わきの下など汗を掻きやすい場所にアトピー炎症を引き起こします。

虫歯治療の詰め物で金属アレルギー

歯科治療に使われる詰め物には、アレルゲンとなる金属が使われていることもあります。虫歯の治療をしたあとに、アトピーが出てくるようであれば、金属アレルギーを疑いましょう。

金属アレルギーをおこさない詰め物として、レジン（樹脂・プラスティック）の詰め物があります。金属の詰め物より柔らかく破損しやすいのですが、アレルギー体質の方は歯医者さんと相談してみましょう。

化粧品に配合された成分で金属アレルギー

化粧品で肌がかぶれるというのは、金属アレルギーが原因のひとつにあげられます。化粧品には少なからずニッケルやクロムや他の化合物か含まれていることがあります。

良く調べて化粧品を選ぶことが大切なのですが、化粧品屋さんやメーカーに問い合わせてもアレルギーについて詳しく知っているわけではありませんので、注意が必要です。自分が何のアレルギーなのか知っておけば、化粧品の内容物を調べることはできるので、まずは自分が何に対してアレルギーを引き起こしているのが調べておきましょう。

金属アレルギーとアトピーまとめ

金属アレルギーについて紹介しましたが、いかがだったでしょうか。金属アレルギーは金属製品だけではなく、食品や革製品や化粧品など様々な製品にもアレルゲンが含まれているので注意が必要です。特に毎日使っているものがアレルゲンになっていたりするので、心当たりがある方は、今一度周囲のものを確かめてみる必要があります。

金属アレルギーは金属と自分の汗や唾液などの代謝物とが結合して、アレルゲンとなっています。そのため、皮膚科で行う血液検査などではなかなか判別できません。アレルギー科ではバッチテストなどで実際に金属を皮膚にあててチェックできるので、試してみてください。